相続手続きに伴う名義変更手続きや財産管理等、相続人を代表して行うのが遺言執行者です。

様々な法律が絡み、相続人同士の関係性にも配慮しなければならない遺言書の扱いでは、専門家である弁護士に依頼することがベストでしょう。

ここでは、遺言執行者の役割と選任方法、そして当事務所にお任せいただくメリットについて解説します。

遺言執行者の役割とは

被相続人の財産が多いほど、相続手続きは煩雑になる傾向があります。

そこで遺言執行者を選任すれば、諸手続きの窓口が執行者に一本化できるため、手続きをスムーズに進めることができます。

具体的には、以下のような手順で遺言執行者としての業務を完遂します。

【遺言執行者の業務】

  1. 遺言執行者となったことを全ての相続人に告知する。
  2. 遺言内容に基づき、次のような書類収集や手続きを進める。
    ・財産調査
    ・戸籍謄本の収集
    ・登記手続きや預貯金の名義変更手続き等
    ・財産の換価手続き
  3. 遺言内容に基づき、相続人に分配する。
  4. 遺言内容に基づき、相続人に分配する。

以上が遺言執行者の大まかな業務となりますが、選任された相続人が1人で全てを請け負うことになるため、その負担が非常に大きなものとなる点にも留意しなければなりません。

遺言執行者になれる人

遺言執行者は、未成年者と破産者以外であれば特別な資格は必要ありません。

相続人のうちの1人がなることもできますし、相続人以外の親族から選任することも可能です。

また、法人でも遺言執行者になれるので、信託銀行がなるケースもあります。

遺言執行者の責任は重く、やらなければならないことも非常に多いため、通常は遺言書作成を相談した弁護士にそのまま依頼するケースが一般的です。

遺言執行者の3つの選任方法

遺言執行者を選任するには、遺言書内で指定された人物に任せるか、相続人で遺言執行者を決めるか、家庭裁判所に申し立てて遺言執行者を選任してもらうか、3つのうちいずれかの方法をとります。

遺言書に従い遺言執行者を選任する

遺言書の中で遺言執行者を指定しておけば、その者が遺言執行者となりますので、最もシンプルな方法だといえます。

ただし、指定された本人が慌てたり大きな不安を抱えたりしないよう、遺言書作成の際には遺言執行者候補の方に予め知らせておく方がよいでしょう

合意を得た上で指定すれば、相続開始後に問題が起こることもありません。

相続人が遺言執行者を選任する

遺言執行者は遺言書の中で指定されているものですが、遺言書作成当時と相続開始時点との状況変化を鑑み、遺言執行者を指定する相続人を指定できます。

この場合、遺言執行者候補となってもらえる方を予め決めておき、その意向を十分に踏まえながら選任していく必要があるでしょう。

遺言執行者候補となる方には非常に大きな負担がかかることになりますので、後に不満や辞退とならないよう、十分な理解を求めていかなければなりません

家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらう

遺言書で遺言執行者が指定されていなかったり指定された者が受任を断ったりした場合等は、家庭裁判所に申し立てて遺言執行者を選任してもらうことができます。

申し立てから遺言執行者の選任までは、以下の流れを辿るので覚えておきましょう。

  1. 遺言執行者候補を、本人の了解の上で予め決めておく。
  2. 相続人が管轄家庭裁判所に対して申し立てを行う。
  3. 必要書類を提出する。
    ・被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)
    ・候補者の住民票
    ・遺言書のコピー
    ・被相続人と遺言執行者候補との関係がわかる戸籍謄本等
    ・収入印紙800円
    ・裁判所が指定する郵便切手

大切な遺言執行者のご相談は経験豊富な当事務所まで

現在ではインターネットで様々な情報を調べることができますので、遺言執行者についても自ら調べて手続きを行う方もおられるでしょう。

しかし、ネット情報が必ずしも正しいものばかりとは限らず、中には古い情報も混ざっているのです。

これらのことを判断できるのは法律の専門家である弁護士です。

情報の間違いから後に問題化する可能性を避けるためにも、ぜひお早めにご相談ください。

遺産分割協議は、当事者だけでは揉め事に発展するリスクもありますが、専門家である弁護士がサポートするだけでも場の冷静さを維持することが可能です

遺言書に関する疑問や不安等についても、当事務所の弁護士がわかりやすくご説明しますのでご安心いただけます。

何らかの理由からすでに遺産を握ってしまっている相続人がいる場合、話は複雑化しやすいですが、そのような場合は話し合いや調停等正しい手続きにより解決を目指します。

特に、被相続人の財産が非常に多い場合は、相続人同士で感情の軋轢が生じないよう尽力しますので、ぜひお早めに当事務所までご相談ください。

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